いろいろ浮気してたどり着いたPENTAX
わたしは仕事柄、多くのカメラに手を触れる機会が多いのですが、それにも関わらずカメラに真剣に向き合ってこなかったのです。
今の仕事を始めて5年くらい経つのに、それまでずっとスマホ一筋だったわけです。
はい、カメラなんてものはスマホで十分やんけって思ってました。
でもスマホじゃ表現できない世界感が撮りたくて、3年前くらいからカメラを真剣に勉強することにしました。
それまでセンサーサイズの違いで何が違うん? 一眼レフの仕組みってなんなんみたいな本当にド素人の感覚でした。そんな感覚で仕事をしていたのも凄いのですが……。
はじめに買ったのが中古のα7R(初代)です。でもお金がなくてボディだけ買いました。
会社からレンズを借りてしばらく使ってたのですが、自前のものがないから好きな時間に撮りに行けないし、そのときはオールドレンズとか安い単焦点レンズを買うっていう脳がなかったので、「レンズ高すぎぴえん」って感じで最初のα7Rはすぐに手放してしまいました。
そのあとに買ったのがフジフイルムのX-T3です。フルサイズからAPS-Cのフラグシップに移行しました。(α7Rのシャッター音の振動がでかくて手ブレしまくったからってのも手放した理由のひとつ)
X-T3は結構性に合ってて、フィルムシミュレーションの独特な色合いとか、レトロ感のある操作性が好きで結構使ってました。
そのあと少し迷走しだして、単焦点のX100Vに乗り換えました。
X100Vは単焦点ではありましたが、出来上がる絵がめちゃくちゃ綺麗で気に入ってました。でも、やっぱりフルサイズの超高感度な写真をみるとフルサイズが欲しくなるもので、色々レンズを付け替えて楽しみたい欲がでてきて、X100Vは下取りに出してNikon Z6を中古で買いました。(乗り換えすぎ)
Z6 IIがもう発売されていたんですが、予算的にZ6にしました
Nikon Z6は凄い気に入ってました。操作性良し、機動性良し、出来上がる写真良し、レンズのラインナップもどんどん増えて写真を撮るのが楽しくなりました。
仕事柄いろいろなメーカーのカメラを触りますが、自分の表現にピッタリ合うのがNikon でした。
でもそんな時現れてしまったのがPENTAXです。
2021年にPENTAXのAPS-Cフラグシップ『K-3 Mark III』が発売されたのです。
それまでPENTAXというメーカーは見向きもしなかったのですが、会社の先輩がPENTAX KPを使ってるのを知ってて、その人が撮る写真がとてもエモい色合いでちょっと気になっていたメーカーでした。
ただ一眼レフですし、スペック的にも描写力でも上をいくNikon Z6を使ってるのでわざわざ買い換える必要性がありません。
でも発売前のリコーイメージングスクエアで行われたタッチアンドトライの体験会に参加したときに、このK-3 Mark IIIのグリップ力にやられてしまいました。なんて手に吸い付くグリップなんだろうかと。
ただ価格帯が高すぎました、APS-Cで20万超えです。こんな価格帯でよく勝負したなと思います。
それから毎日写真を撮るたびにPENTAX使ってみたい欲が高まってきます。
ミラーレスはとても便利ですし、高性能です。
フランジバックが短いぶん、レンズも小型化して一眼レフのレンズよりも描写力のあるレンズが揃い始めています。
これから先投資するならミラーレスなんです、それは間違いないんです。
ただ、ミラーレスは機材に頼ってる感がでてしまって自分の実力がなくても綺麗な写真が撮れてしまうんです。ファインダーを除けば、自分が設定した数値の完成形がみえるから失敗が少ないんです。
でもそれでは写真が上手くなったといえるのでしょうか。
結果、僕の出した答えは一眼レフを使うということでした。
一度中古で古いカメラを買ってみるのもどうかと思いましたが、僕が使いたいのはやっぱりK-3 IIIでした。フルサイズのK-1 IIも候補でしたが、それならZを使い続けると思うので、いっそのことマウントごと乗り換えてしまうほうがいいという判断をしました。
それで今に至るわけです。
K-3 IIIを使い続けていますが、良かったと思っています。
今までミラーレスに頼りすぎていて、自分がいかに実力不足だったか思い知らされました。一眼レフのファインダーはOVFです。レンズに入った光が直接ファインダーに映るので、ミラーレスのように設定した数値は反映されません。
一眼レフで写真を撮るときは、カメラとの対話だと思います。
この明るさだとどれくらいのシャッタースピードにすべきか、F値はどうするか、ISOは低くてもいいか。
機材に頼るのではなく、己で考える。考えた結果が写真に必ず反映される。
この動作がとても楽しく、自分の実力がもろに反映されるので、撮っていて楽しいし自信もついてくるのです。
PENTAXはレンズもいろんなラインナップがでています。
高級なレンズもなかにはありますが、結構良心的な価格帯のものが多い気がします。
世のお父さん方のお小遣いでも頑張れば買えるものが多いです。
PENTAXは大手のメーカーのものと比べると弱点ばかりです。ですがPENTAXのカメラには他のメーカーにはない魅力が数々あります。
開発が遅いのでなかなか新しいカメラが出てこないのが残念ですが、ユーザーの声に答えてくれるメーカーですから、きっとこれからも良い一眼レフがでてくると期待しています。